監督・脚本ポール・シュレイダー×製作総指揮マーティン・スコセッシ オスカー・アイザック ティファニー・ハディッシュ タイ・シェリダン ウィレム・デフォー

カード・カウンター

監督・脚本:ポール・シュレイダー 製作総指揮:マーティン・スコセッシほか 撮影監督:アレクサンダー・ディナン プロダクション・デザイナー:アシュリー・フェントン 編集:ベンジャミン・ロドリゲス・ジュニア 衣装:リサ・マドンナ 音楽:ロバート・レヴォン・ビーン(ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ)、ジャンカルロ・ヴルカーノ 
出演:オスカー・アイザック、ティファニー・ハディッシュ、タイ・シェリダン、ウィレム・デフォーほか 2021年/アメリカ・イギリス・中国・スウェーデン/英語/ 112分/カラー/ビスタ/5.1ch 配給:トランスフォーマー © 2021 Focus Features. A Comcast Company.
6/16(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほかにて全国順次公開
ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門選出
twitter
facebook
instagram
NEWS
MORE NEWS
INTRODUCTION
『タクシードライバー』(76)、『レイジング・ブル』(80)など、これまでに数々の傑作を手掛けてきたポール・シュレイダーが監督・脚本を手掛け、盟友マーティン・スコセッシが製作総指揮を務めた最新作が『カード・カウンター』だ。元上等兵のウィリアム・テルは刑務所で服役した後、ギャンブラーとして出直そうとしている。しかし、彼は今も過去に犯した行為に心が苛まれている。孤立と絶望を断ち切り、愛と人とのつながりを手にした後でさえも。唯一の解決策は自らの過去に向き合うことだった…。

主人公ウィリアム・テルに『DUNE/デューン 砂の惑星』(21)、「ムーンナイト」(22)のオスカー・アイザック。ギャンブル・ブローカーのラ・リンダに人気番組「サタデー・ナイト・ライブ」で、アフリカ系アメリカ人として初めてホストを務めたティファニー・ハディッシュ。ウィリアムと疑似父子のような関係を結ぶ若者カークを『X-MEN:アポカリプス』(16)、『レディ・プレイヤー1』(18)のタイ・シェリダン。さらに物語のカギとなるウィリアムの元上司ジョン・ゴードを名優ウィレム・デフォーが演じ脇を固めている。
ロバート・デ・ニーロがトラヴィス・ビックルを演じた『タクシードライバー』や、イーサン・ホークが怒れるエルンスト・トラー神父を演じ、アカデミー賞ノミネートなど国内外から高い評価を得た前作『魂のゆくえ』(17)と同様に、本作でも怒りと罪の意識に苛まれる孤独な男の魂が描かれる。しかしながら、前作と比べてエンタメ性は格段にアップ。スコセッシの名作『カジノ』(95)を想起させる退廃的ながら魅惑的なカジノのプロダクションデザインの中で、徐々に追い詰められ復讐へと駆り立てられていく影を抱えた主人公を、オスカー・アイザックがミステリアスな雰囲気と色気たっぷりに演じ、復讐と贖罪の傑作スリラーに仕上がった。

本作は2021年末の多くの批評家のベストリストにも選出され、特にタイム誌がアイザックの演技をその年のトップ10に挙げたほか、ニューヨーカー誌、インディワイヤー誌、カイエ・デュ・シネマ誌もベストリストにセレクトした。
STORY
ウィリアム・テル(オスカー・アイザック)は、風変わりなギャンブラーだ。米国軍刑務所で10年間服役し、独学で「カード・カウンティング」と呼ばれるカードゲームの勝率を上げる裏技を学んだ彼は、「小さく賭けて小さく勝つ」がモットーで目立たず、匿名でいることを好む。ある日、ウィリアムはギャンブル・ブローカーのラ・リンダ(ティファニー・ハディッシュ)と出会い、大金が稼げるというポーカーの世界大会への参加を持ちかけられる。さらにその直後、二人の男と遭遇する。一人は、かつて上等兵だった自分に“消えない罪”を背負わせた男ジョン・ゴード(ウィレム・デフォー)、もう一人はウィリアムにゴードへの復讐を持ちかける若者カーク(タイ・シェリダン)だった。ラ・リンダとカークとの運命的な出会いによって、謎につつまれたウィリアムの人生が徐々に明らかとなり、人生を賭けた復讐と贖罪のゲームの終章が幕を開ける。
STAFF
監督・脚本
ポール・シュレイダー
1946年7月22日、ミシガン州生まれ。多くの映画祭で受賞歴を持つ脚本家であり、映画監督。脚本家としての代表作はマーティン・スコセッシ監督とのタッグで知られ、アカデミー®賞作品賞ノミネート、カンヌ国際映画祭パルムドールに輝いた『タクシードライバー』(76)である。他のスコセッシ監督作品でも、『最後の誘惑』(88)、『救命士』(99)で脚本を、『レイジング・ブル』(80)ではマーディック・マーティンと共同脚本を務めた。監督作は、パリ映画祭にて審査員特別グランプリを受賞した監督デビュー作である『ブルーカラー/怒りのはみだし労働者ども』(78)をはじめ、リチャード・ギア主演『アメリカン・ジゴロ』(80)、古典ホラーのリメイク作品『キャット・ピープル』(82)、『魂のゆくえ』(17)など。三島由紀夫にインスパイアされた『ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ<未>』(85)は、三島のエピソードと彼の本の脚色を織り交ぜた作品で、フランシス・フォード・コッポラとジョージ・ルーカスが製作総指揮を務め、1985年のカンヌ国際映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞。1999年、これまでの功績に対して全米脚本家組合賞が贈られた。2007年には、ベルリン国際映画祭の国際審査委員長を務め、2009年にはイギリスのノッティンガムで開催されたスクリーンリット・フェスティバルで脚本家生涯功労賞を受賞した。
製作総指揮
マーティン・スコセッシ
1942年11月17日、ニューヨーク・クイーンズ生まれ。ニューヨーク大学で映画を学び、卒業後は短編を製作。『ドアをノックするのは誰?』(67)が初の長編。『ウッドストック』(70)の編集を努めた後、『タクシードライバー』(76)で大きく飛躍。その後も『ニューヨーク・ニューヨーク』(77)、『ラスト・ワルツ』(78)、『レイジング・ブル』(80)、『キング・オブ・コメディ』(83)を発表。『アフター・アワーズ』ではカンヌ映画祭監督賞を受賞した。『グッド・フェローズ』(90)でヴェネチア映画祭銀獅子賞、『ディパーテッド』(06)ではアカデミー®賞監督賞に輝く。その他の作品に『カジノ』(95)、『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』(13)、『沈黙 -サイレンス-』(16)、『アイリッシュマン』(19)などがある。
撮影
アレクサンダー・ディナン
ドキュメンタリー映画製作とファッション写真を専門に活動し、これまでにカルバン・クライン、プラダ、ルイ・ヴィトン、メイベリンなどの有名ブランドの多くの広告を撮影してきた。シュレイダー監督作の『ドッグ・イート・ドッグ』(16)で長編映画デビューを飾り、再びタッグを組んだ『魂のゆくえ』でサンディエゴ映画批評家協会賞の撮影賞にノミネートされた。アマゾン・スタジオ製作の『グッドナイト・マミー』、監督の次回作『Master Gardener(原題)』(22)などに携わっている。
音楽
ロバート・レヴォン・ビーン
プロデューサー、作曲家、シンガーソングライター。LAを拠点に活動するロックバンド「Black Rebel Motorcycle Club」の創設メンバーでありボーカル、ベース。父親はバンド「The Call」のフロントマンであるマイケル・ビーンで、ポール・シュレイダーが監督し、ウィレム・デフォーが主演した『ライト・スリーパー』(92)では音楽を担当している。2013年にはバンドで『ライフ・アフター・ベス』の音楽を手掛けた。現在、複数のプロジェクトのプロデュースと執筆を行うなど精力的に活動している。
美術
アシュレイ・フェントン
撮影セットのプロダクション・デザイナー兼アート・ディレクター。映画のほかにテレビ番組やCMなどでも活躍している。 アート・ディレクターとしてノア・バームバック監督作『ミストレス・アメリカ』(15)を担当。プロダクション・デザイナーとしてNetflix配信の「ハイスト -華麗なる強盗-」(21)、『ホース・ガール』(20)を手掛ける。ポール・シュレイダー監督の新作『Master Gardener(原題)』(22)にも参加している。
編集
ベンジャミン・ロドリゲス・ジュニア
『ドッグ・イート・ドッグ』(16)、ニコラス・ケイジ主演『Dark(原題)』、『魂のゆくえ』(17)に続いてポール・シュレイダーの作品を手掛けている。新作『Master Gardener(原題)』(22)にも参加。そのほかにジム・ジャームッシュ監督の短編映画『French Water(原題)』(21)、全編オール日本ロケで撮影されたマイケル・マン監督の「TOKYO VICE」(22)などがある。
CAST
オスカー・アイザック
│ ウィリアム・テル │
1979年3月9日、グアテマラ生まれ。父はキューバ人、母はグアテマラ人。フロリダ州マイアミで育つ、俳優になる前はミュージシャン志望。96年に映画初出演後、ジュリアード音楽院で演技を学ぶ。2014年、コーエン兄弟監督作『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』でゴールデングローブ賞(ミュージカル・コメディ部門)の主演男優賞ほか数々の賞にノミネートされ一躍脚光を浴びる。同年、『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』で、ナショナル・ボート・オブ・レビュー最優秀男優賞を受賞。『スターウォーズ』シリーズ続三部作では主要登場人物の一人であるポー・ダメロンに抜擢され人気を不動のものとした。『オペレーション・フィナーレ』(18)では主演兼製作、「ある結婚の風景」(21)、マーベル・スタジオ制作の「ムーンナイト」(22)では主演兼製作総指揮を務めた。『スパイダーマン:スパイダーバース』(18)や『アダムス・ファミリー』(19)では声優としても活躍。主な出演作に「HERO 野望の代償」、『エクス・マキナ』(15)、『THE PROMISE/君への誓い』『X-MEN:アポカリプス』(16)、『永遠の門 ゴッホの見た未来』(18)、『DUNE/デューン 砂の惑星』(19)など。
ティファニー・ハディッシュ
│ ラ・リンダ │
1979年12月3日、カリフォルニア州生まれ。2018年に「タイム」誌の「世界でもっとも影響力がある100人」に選出。同年「サタデー・ナイト・ライブ」で初めて黒人女性コメディアンとしてホストを務め、エミー賞コメディー部門の最優秀客演女優賞を受賞した。2017年に発表した自伝はニューヨークタイムズのベストセラーとなり、本人朗読によるオーディオブックは2019年のグラミー賞にノミネートされ高い評価を受けている。俳優としては『ガールズ・トリップ』(17)で注目を集め、『アンクル・ドリュー』(18)、『ビトウィーン・トゥ・ファーンズ:ザ・ムービー』(19)、『マッシブ・タレント』(22)などに出演。『コスメティック・ウォー わたしたちがBOSSよ!』(20)では主演兼製作総指揮を務めた。自身の経験から里子を支援する基金「The She Ready Foundation」を設立するなどの社会活動も行っている。
タイ・シェリダン
│ カーク │
1996年11月11日、テキサス州生まれ。2011年のカンヌ国際映画祭にてパルムドールを受賞したテレンス・マリック監督『ツリー・オブ・ライフ』(11)にて11歳で俳優デビュー。映画初主演を務めた『MUD マッド』(12)ではインディペンデント・スピリット賞ロバート・アルトマン賞を受賞したほか、数々の賞にノミネートされた。2016年に『X-MEN:アポカリプス』でサイクロプス役に抜擢。スティーヴン・スピルバーグ監督作『レディ・プレイヤー1』(18)の主演を務め、MTVムービー&TVアワードやティーン・チョイス・アワードにノミネートされ幅広い世代から知名度を得た。主な出演作に、『ゾンビワールドへようこそ』『ダーク・プレイス』(15)、『X-MEN:ダーク・フェニックス』(19)、『ナイト・ウォッチャー』(20)、『ヴォイジャー』(21)など。
ウィレム・デフォー
│ ジョン・ゴード少佐 │
1955年7月22日、ウィスコンシン州生まれ。大小問わずハリウッド映画からインディペンデント映画まで、100本を超える映画に出演している。10代の頃から演技を始め、その後、ニューヨークを拠点に活動する実験的演劇集団「ウースター・グループ」の創設メンバーの一人として活躍。これまでに、4度のアカデミー®賞ノミネートを果たしており『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(17)では全米映画批評家協会賞の助演男優賞を受賞。そのほかにも数多くの映画賞に輝いている。主な出演作に、『プラトーン』(86)、『最後の誘惑』(88)、『処刑人』(99)、『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』(00)、『グランド・ブタペスト・ホテル』(13)、『アクアマン』(18)、『ライトハウス』(19)、『ナイトメア・アリー』(21)など。 
Awards & Comments
オスカー・アイザックの
キャリア史上最高のパフォーマンス
Vanity Fair
ギャンブルを恐れない映画製作者のとっておきの切り札だ
Empire Magazine
ポール・シュレイダー監督による
米国の腐敗に対する猛烈なビジョンだ
New Yorker
見事で痛烈だ。
今年の最高の映画のひとつ
Chicago sun times
もちろん、
この映画はポーカー以上のものを描いた映画だ
RogerEbert.com
恐ろしくも人を惹きつける魂に引き込まれる映画
The Atlantic
罪悪感、贖罪、苦悩する魂など、
シュレイダーを象徴するものがすべてここにある
Seattle Times
このスリラーに酔いしれる
Variety
ナショナル・ボート・オブ・レビュー
インディペンデント映画トップ10選出
インディアナ映画ジャーナリスト協会賞
最優秀男優賞 受賞
バリャドリッド国際映画祭
脚本賞 受賞
ヴェネチア国際映画祭
コンペティション部門出品
クロトゥルーディス賞
最優秀作品賞 ノミネート
Faro Island Film Festival Golden Carp Film Award
Favorite Actor ノミネート
ハワイ映画批評家協会賞
Best Overlooked Film ノミネート
ロンドン映画批評家協会賞
最優秀男優賞 ノミネート
オンライン映画批評家協会賞
最優秀男優賞 ノミネート
カイエ・ドゥ・シネマ
最優秀作品賞 ノミネート
シカゴ映画批評家協会賞
脚本賞 ノミネート
デトロイト映画批評家協会賞
最優秀男優賞 ノミネート
ダブリン映画批評家協会賞
最優秀男優賞 ノミネート
フロリダ映画批評家協会賞
最優秀男優賞 ノミネート
ゴッサム・インディペンデント映画賞
脚本賞、最優秀主演俳優賞 ノミネート
ハリウッドメディア音楽賞
Best Original Score - Independent Film ノミネート
インディアナ映画ジャーナリスト協会賞
作品賞 ノミネート
ナショナル・ボート・オブ・レビュー
インディペンデント映画トップ10選出
バリャドリッド国際映画祭
作品賞 ノミネート