CASTキャスト

  • ペトル・コトラール(少年)PETR KOTLAR A BOY

    俳優ではない、チェスキー・クルムロフの町からやって来た普通の少年。ヴァーツラフ・マルホウル監督に偶然見出された。マルホウル監督が、若いペトルがいかに自信にあふれ勇敢で、率直でオープンであるかを見てすぐに、彼の人生における初めての役柄が決定した。

  • ウド・キアー(ミレル)UDO KIER MILLER

    第二次世界大戦時のドイツに生まれ、18歳の時に故郷を去ることを決め、後に俳優のキャリアを積むことになるイギリスに移り住んだ。1973年の『悪魔のはらわた』のフレッシュ役で映画ファンに認識されるようになった。近年は『ドッグヴィル』(03)、『メランコリア』(11)、『ニンフォマニアック vol.2』(13)といったラース・フォン・トリアー監督作品でよく知られている。その芸術的な功績により、国際映画祭で幾度となく賞を受賞し、様々なジャンルで100を超える役柄を演じてきた。

  • レフ・ディブリク(レッフ)LECH DYBLIK LEKH

    1956年、ポーランドに生まれる。舞台、映画、テレビで活躍する俳優、シンガーソングライター。建築学校を卒業後(同校では自らのアマチュア劇団を結成)、クラクフにある国立アカデミー・オブ・シアターアーツで演技を学ぶ。1980年代にワルシャワ国立劇団に参加し、ポーランドのカルト的なコメディーや高い評価を得るドラマなど、60以上の作品に出演。英語、フランス語、ロシア語といった堪能な語学力を活かし、ピーター・グリーナウェイ監督作『レンブラントの夜警』(07)など国際的な作品にも出演している。

  • イトカ・チュヴァンチャロヴァー(ルドミラ)JITKA ČVANČAROVÁ LUDMILA

    チェコの女優。建築の中等学校で学んだ後、2000年にブルノにあるヤナーチェク・アカデミー・オブ・パフォーミング・アーツでミュージカル過程を履修。同年、ミュージカル「World Full of Angels」のサンドラ役でタリア賞(オペラ部門)にノミネート。その後、多くのテレビ作品、映画に出演し名を成した。近年、プラハやブルノでのいくつかの舞台作品にゲスト出演しているほか、映画やテレビのプロジェクトにも参加している。

  • ステラン・スカルスガルド(ハンス)STELLAN SKARSGAARD HANS

    スウェーデンに生まれ、シェイクスピア俳優として舞台でのキャリアをスタートさせる。スウェーデンでは、偉大なるスクリーン・アイコンであるイングマール・ベルイマンとも仕事をした。『The Simple-Minded Murder(原題)』(82)の精神障害者・スヴェン役でベルリン国際映画祭・銀熊賞(最優秀男優賞)を勝ち取り、『奇跡の海』(96)や『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(97)でその評価を広げた。他にも『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00)など、ラース・フォン・トリアー監督と数多くの仕事をしながらも、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(15)や『マイティー・ソー/ダーク・ワールド』(13)といった大作映画にもたびたび登場している。これまで、ヨーロッパ・フィルム・アカデミーのOutstanding Contribution to World Cinema賞を含む数々の賞を各国の映画祭で受賞している。

  • ハーヴェイ・カイテル(司祭)HARVEY KEITEL PRIEST

    1939年5月13日、ニューヨーク・ブルックリン生まれのアメリカ人俳優兼プロデューサー。アカデミー賞®、ゴールデングローブ賞にノミネート経験があり、これまでの出演作にマーティン・スコセッシ監督作『ミーン・ストリート』(73)、『タクシードライバー』(76)、リドリー・スコット監督作『デュエリスト/決闘者』(77)、『テルマ&ルイーズ』(91)、ピーター・イエーツ監督作『走れ走れ!救急車!』(76)、クエンティン・タランティーノ監督作『レザボア・ドッグス』(91)、『パルプ・フィクション』(94)、ジェーン・カンピオン監督作『ピアノ・レッスン』(93)、アベル・フェラーラ監督作『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』(92)、ロバート・ロドリゲス監督作『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(96)、ジェームズ・マンゴールド監督作『コップランド』(97)、パオロ・ソレンティーノ監督作『グランドフィナーレ』(15)などがある。もっとも偉大なメソッド・アクターの一人とされている。アル・パチーノ、エレン・バースティンと共に、俳優養成所“アクターズ・スタジオ”の学長を務める。HBスタジオにて、演技指導者のステラ・アドラーとリー・ストラスバーグのもとで学び、徐々にオフ・ブロードウェイ作品で役を得るようになった。その後、マーティン・スコセッシ監督のオーディションを受け、彼の長編初監督作『ドアをノックするのは誰?』(68)で主役のJ.R.役を射止める。それ以降、2人は、ロバート・デ・ニーロのブレイク作品となった『ミーン・ストリート』など、いくつものプロジェクトを共にした。『アリスの恋』(74)でもタッグを組み、カイテルは助演の悪役を務めた。ロバート・デ・ニーロ出演の『タクシードライバー』ではジョディ・フォスターの売春あっせん役を演じ、各国の映画祭のあらゆる部門で、18のノミネートと26の受賞を果たした。

  • ジュリアン・サンズ(ガルボス)JULIAN SANDS GARBOS

    イギリス人の俳優。そのミステリアスな容貌で、主に悪役や、つかみどころのないエキセントリックな役を体現してきた。6歳の頃から舞台に立ち、ロンドンのセントラル・スクール・オブ・スピーチ&ドラマ(CSSD)にて演技を学んだ。テレビ映画の助演で初めての役柄を得る。アカデミー賞®作品の『キリング・フィールド』(84)、その後の『眺めのいい部屋』(86)でハリウッドへの道がひらけ、カルト作品『ボクシング・ヘレナ』(93)や『リービング・ラスベガス』(95)でその才能を確かなものにした。本作の前には、ヘンリック・イプセンの古典戯曲を原作とした『A Doll’s House(原題)』に参加している。これまで、120以上の役柄を演じてきた。

  • バリー・ペッパー(ミートカ)BARRY PEPPER ΜIΤΚΑ

    カナダ生まれ。マーケティングとデザインを勉強した後、いくつかの演技のクラスを受講。やがてハリウッドに向かい、『プライベート・ライアン』(98)のジャクソン二等兵や、『グリーンマイル』(99)の看守など、オスカーノミネート作品で注目すべき役を得る。また、『エネミー・オブ・アメリカ』(98)や『ワンス・アンド・フォーエバー』(02)でも重要な役柄を演じた。2002年にはテレビ映画「61(※シックスティワン)」での演技でゴールデングローブ賞へのノミネートを果たした。

STAFFスタッフ

  • ヴァーツラフ・マルホウル(監督・脚本・製作)
    VÁCLAV MARHOUL SCRIPTWRITER / PRODUCER, DIRECTOR

    プラハ・フィルム・アカデミー映像学部を卒業後の1984年から、由緒あるバランドフ撮影所や、演劇グループ“プラハ・ファイブ”、芸術団体“ハードヘッズ(Tvrdohlavi)”などで、製作アシスタントとして、後に製作サブマネージャーとして数年働いた。プロデューサーとしては、トマシュ・ヴォレル監督の映画に多く携わってきた。90年代初め、同スタジオの上級管理職に就任し、その後7年間、最高責任者として従事した。1997年、長編映画の製作に焦点を当てたシルバー・スクリーン社を設立し、1998年にオスカー・ライフ監督作『The Bed(原題)』(98)でプロデューサーを務めるとともに配給を行った。2003年、同社はマルホウルの監督デビュー作となるSmart Philip(原題)』を製作し、ヒューストン国際映画祭ほかあらゆる映画祭で受賞を果たした。その後、2作目の長編『戦場の黙示録〈未〉』(08)の脚本執筆など準備をスタートさせ、同作は2008年のチェコ・ライオン賞で監督賞、脚本賞、作品賞を含む8部門でノミネートされ、その他の国際映画祭でも数々の賞にノミネートされた。現在、プラハ・フィルム・アカデミーで不定期に教壇に立ち、映画製作部で個人講義を行っている。

  • イェジー・コシンスキ(原作)
    JERZY NIDOEM KOSINSKI NOVEL

    1933年、ポーランドの工業都市ウッチに生まれる。ロシア系亡命ユダヤ人の両親をもち、ヨゼフ・ニコデム・レヴィンコップと名づけられたが、第二次大戦勃発後イェジー・コシンスキを名乗り、またカトリックの洗礼を受けることで、ナチスの迫害を逃れる。ウッチ大学卒業後、ワルシャワのポーランド科学アカデミーの研究員となるも、1957年、アメリカに亡命した。コロンビア大学で学びつつ、ジョゼフ・ノヴァク名義で2冊のノンフィクションを発表。1965年、「ペインティッド・バード」を刊行し、センセーションを巻き起こす。同書は発表当初からバッシングにさらされ、近年ではゴーストライター疑惑や盗作疑惑がもちあがり、また主人公の少年がたどった経験と作家の伝記的事実との相違など、大いに物議をかもしつつ、現在に至るまでロングセラーとなっている。小説作品としてほかに「異郷」(原題Steps、1968、全米図書賞受賞)、「庭師 ただそこにいるだけの人」(原題Being There、1971)など。俳優としても活躍し、アカデミー賞最優秀監督賞ほか三部門を受賞した81年の映画「レッズ」(ウォーレン・ベイティ監督・主演、ダイアン・キートン共演)ではボルシェビキの指導者グレゴリー・ジノヴィエフ役で出演。これはユージン・オニール役のジャック・ニコルソンより上にクレジットされていた。合衆国PENクラブ会長を務めるなどの名声の陰で、シャロン・テート事件とのかかわりやCIAとの接触疑惑など、毀誉褒貶の振幅が大きかった。1991年、自宅の浴室内で自殺。

    ペインティッド・バード

    「ペインティッド・バード」

    著者:イェジー・コシンスキ

    訳者:西成彦(にし・まさひこ)

    発行:松籟社

    定価:本体1900円+税(税込み2090円)

    ISBN:987-4-87984-260-2 C0397

  • ウラジミール・スムットニー(撮影)
    VLADIMÍR SMUTNY DIRECTOR OF PHOTOGRAPHY

    1942年、プラハ生まれ。プラハ・フィルム・アカデミー映像学部を卒業後、バランドフ撮影所でカメラマンアシスタントとなる。『The Last Train(英題)』(82)で初めて撮影監督を務めて以降、合計58作品の長編映画を撮っている。1996年にアカデミー賞®外国語映画賞を受賞した『コーリャ 愛のプラハ』で最も知られている。また、チェコ・ライオン賞受賞作である『Lea(原題)』(97)、『ダーク・ブルー』(01)、『Smart Philip(原題)』(03)、『King of Thieves(原題)』(04)、『戦場の黙示録〈未〉』(08)、『Flower Buds(原題)』(11)を手掛けている。『戦場の黙示録』では2008年のチェコ・カメラマン協会賞を受賞している。

  • パヴェル・レイホレツ(音響)
    PAVEL REJHOLEC SOUND DESIGNER

    数多くの長編映画の音響を幅広く手掛ける。プラハ・カレル大学の自然科学部で学んだ後、1997年にプラハ・フィルム・アカデミーの音響学科を卒業。2003年より、サウンドスクエア社のエグゼクティブ・ディレクターを務める。『スターウォーズ』パート2と3ではルーカスフィルムのダビング・スーパーバイザーに就いた。これまでにチェコ・ライオン賞において音響賞5度受賞、2度ノミネートを果たしている。録音スタジオのサウンドスクエアでの仕事に加え、チェコ・フィルム・アカデミー音響学部で講師も務めている。

  • ヘレナ・ロヴナ(衣裳)
    HELENA ROVNA COSTUME DESIGNERS

    プラハの被服学校を卒業後、1985年からコスチューム・スーパーバイザーとして映画の世界で働く。数年間で、『アンネ・フランク〈未〉』(01)、『アヴァロンの霧〈未〉』(01)、『シベリアの理髪師』(99)、『ブラザーズ・グリム』(05)といった世界的な作品にモニカ・ベルッチの衣裳担当として携わった。本作が衣装デザイナーとしてのデビューとなる。現在、チェコ国営テレビのプロジェクトに加わっている。

  • イヴォ・ストラングミュラー(メイクアップ&ヘアーデザイナー)
    IVO STRANGMÜLLER MAKE-UP AND HAIR DESIGNER

    いくつかのテレビシリーズや長編映画を経験し、1994年に主演俳優のフィリップ・ノワレと映画『Too Loud a Solitude(原題)』に取り組んだ。『幻影師アイゼンハイム』(06)や『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』(12)でも知られている。『異端の鳥』は、ヴァーツラフ・マルホウル監督との2回目のコラボレーション作品である。2008年、『戦場の黙示録〈未〉』のメイクアップアーティストを務めた。

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