Transformer HOME > 劇場公開作 > さよならはスローボールで
STORY|ストーリー
地元で長く愛されてきた野球場<ソルジャーズ・フィールド>は、中学校建設のためもうすぐ取り壊される。毎週末のように過ごしてきたこの球場に別れを告げるべく集まった草野球チームの面々。言葉にできない様々な思いを抱えながら、男たちは“最後の試合”を始める…。

スパイク・リー、ジム・ジャームッシュら名だたる監督が世界に注目されるきっかけとなったカンヌ国際映画祭<監督週間>部門に選出され、オフビートなユルい笑いと心に残る予想外の切なさでカンヌを魅了した話題作。監督は、昨年のカンヌ国際映画祭では本作を含む2作品が出品されるなど、独創的な映画作りで注目を集めるロサンゼルスを拠点とした映画製作コレクティブ“オムネス・フィルムズ”に所属する新鋭カーソン・ランド。長編デビュー作ながら、確かな作家性と撮影監督出身の映像センスを惜しみなく発揮し多くの批評家を虜にした、これからの米インディペンデント映画界を背負う注目株だ。
突き出たお腹、もたつく足、空を切るバット…ビール片手にヤジを飛ばしながら、大好きな野球に興じる片田舎に生きる粗野で乱暴だが、どこか憎めない愛すべき男たち。そんな彼らを演じるのは、『アンカット・ダイヤモンド』(19)の用心棒役にスカウトされ俳優デビューを果たしたキース・ウィリアム・リチャーズをはじめとした個性豊かなキャスト陣。圧倒的なリアリティで中年の悲喜こもごもをポップに演じ、見事なアンサンブルで心地よく懐かしい映画の世界に観客を引き込む。さらに、ドキュメンタリー映画界の巨匠フレデリック・ワイズマンがラジオアナウンサーの声を担当するほか、メジャーリーグベースボールで最年長勝利記録を保持する元レッドソックス投手など、映画ファンも野球ファンも思わずにんまりなカメオ出演陣の好演も要チェック!
今日が終われば、もう二度とこの球場に集まり皆で野球をすることはない。この事実は覆せないと分かっていても、男たちはいつも通り野球を楽しむ。やがて日が暮れ、審判が帰宅し、ビールがぬるくなりボールが見えなくなっても、どうにか今日を終わらせたくない…。そんな男たちの静かな葛藤をノスタルジックな輝きに満ちた映像で映し出し、誰もが感じたことのある“過ぎ行く楽しいひと時“へのセンチメンタルな感情を思い出させてくれる。今までの野球映画とはひと味違う、オフビートなユーモアと哀愁が溢れる、まるで“変化球”な心に沁みる傑作ベースボール・ムービーが誕生した!




| 監督・脚本・編集・音楽・キャスティング | カーソン・ランド |
| 共同脚本 | マイケル・バスタ、ネイト・フィッシャー、カーソン・ランド |
| 製作 | マイケル・バスタ、デヴィッド・エンティン、カーソン・ランド、タイラー・タオルミーナ |
| 撮影 | グレッグ・タンゴ |
| 美術・衣装・音楽 | エリック・ランド |
| 制作 | オムネス・フィルムズ |
| 出演 | キース・ウィリアム・リチャーズ、ビル・“スペースマン”・リー、クリフ・ブレイク、 フレデリック・ワイズマン(声の出演) |