シルヴィオ・ベルルスコーニ&エンニオ
トニ・セルヴィッロ
Tony Servillo
1959年8月9日、イタリア・ナポリ生まれ。1977年、18歳にして前衛芸術劇団テアトロ・ステュディオ・ディ・カゼルタを創設、演劇活動の中で出会った劇団ファルソ・モヴィメントのマリオ・トーネらと共に1987年テアトル・ウニチ(劇団連合)を新たに創設、俳優兼監督として活躍し、ナポリ演劇の拠点とする。映画では、多くのパオロ・ソレンティーノ監督作品に出演しており、「L'uomo in più」(01/ソレンティーノの長編デビュー作)、『愛の果てへの旅』(04/F)、『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』(08)、『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(13)など。『愛の果てへの旅』、アンドレア・モライヨーリ監督『湖のほとりで』(07)では、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞主演男優賞を受賞。2008年、マッテオ・ガローネ監督『ゴモラ』とソレンティーノ監督『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』が第61回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、それぞれグランプリ、審査員賞を受賞。また両作品でヨーロッパ映画賞男優賞も受賞した。『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』はダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞主演男優賞にも輝き、これは『愛の果てへの旅』、『湖のほとりで』に続く2年連続3度目の同賞受賞であった。2013年には『グレート・ビューティー/追憶のローマ』で2度目のヨーロッパ映画賞男優賞を受賞。本作『LORO 欲望のイタリア』で、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞、ナストロ・ダルジェント賞受賞の最優秀主演男優賞にノミネートされた。そのほかの主な映画出演作に、ニコール・ガルシア監督『海の上のバルコニー』(10/TV)、マルコ・ベロッキオ監督『眠れる美女』(12)、ロベルト・アンドー監督『ローマに消えた男』(13)『修道士は沈黙する』(16)、クラウディオ・ポリ監督『ヒトラーVS.ピカソ奪われた名画のゆくえ』(18)などがある。
ヴェロニカ・ラリオ
エレナ・ソフィア・リッチ
Elena Sofiaricci
1962年3月29日、イタリア・フィレンツェ生まれ。母は喜劇女優のテレサ・リッチ、義父は『アルジェの戦い』のジッロ・ポンテコルヴォ監督。演劇でキャリアをスタートさせ、81年にモリエール〈女房学校〉、83年にゴルドーニ<ヴェニスの嘘つき男>など80年代は多くの舞台で活躍。また2000年代には『アラン・ドロンの刑事物語』(01/TV)、「Orgoglio」(04-06)、「I Cesaroni」(06-09)などのTVシリーズでも人気を博した。映画デビューは1983年の「Zero in condotta」。1987年のカルロ・ヴェルドーネ監督・主演作「lo e mia sorella」ではダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞とナストロ・ダルジェント賞の助演女優賞をW受賞。1990年には、ルチアーノ・オドリシオ監督作「Ne parliamo lunedi」でドナテッロ賞主演女優賞受賞、ナストロ・ダルジェント賞主演女優賞にノミネート。フェルザン・オズペテク監督『あしたのパスタはアルデンテ』(10)で、ナストロ・ダルジェント賞助演女優賞を受賞した。本作『LORO 欲望のイタリア』ではダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞とナストロ・ダルジェント賞の主演女優賞を受賞し、称賛された。そのほかの主な映画出演作に、アンジェロ・ロンゴーニ監督『カラヴァッジョ天才画家の光と影』(07)、ファウスト・ブリッツィ監督『恋するローマ、元カレ・元カノ』(09)、フェルザン・オズペテク監督『異人たちの棲む館』(12/DVD)『カプチーノはお熱いうちに』(14)などがある。
セルジョ・モッラ
リッカルド・スカマルチョ
Riccardo Scamarcio
1979年11月13日、イタリア・トラーニ生まれ。2003年、第56回カンヌ国際映画祭ある視点部門グランプリ受賞、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞作品賞を受賞したマルコ・トゥリオ・ジョルダーナ監督『輝ける青春』でデビュー。翌2004年のルカ・ルチーニ監督「Tre metri sopra il cielo」でイタリア・ゴールデングローブ賞の最優秀新人男優賞に選ばれ、最初の大きな成功となった。2005年には、ドナテッロ賞で7部門を受賞したミケーレ・プラチド監督『野良犬たちの掟』(DVD)に出演。この作品で、イタリア・ゴールデングローブ賞新人賞に輝いた。またファウスト・パラヴィディーノ監督「Texas」(05)、ジョヴァンニ・ヴェロネージ監督『モニカ・ベルッチの恋愛マニュアル』(07/DVD)で、ナストロ・ダルジェント賞助演男優賞ノミネート、ダニエレ・ルケッティ監督『マイ・ブラザー』(07/F)でドナテッロ賞助演賞にノミネートされ、若手実力派の地位を確立した。その他の主な出演作品は、フェルザン・オズペテク監督『あしたのパスタはアルデンテ』(10)、ジョヴァンニ・ヴェロネージ監督『昼下がり、ローマの恋』(11)、ウディ・アレン監督『ローマでアモーレ』(12)、フランチェスコ・アマート監督『愛の回帰線コジモとニコル』(12/DVD)、ロッコ・パパレオ監督『南部のささやかな商売』(13/F)、ジュゼッペ・ピッチョーニ監督『ローマの教室で〜我らの佳き日々〜』(12)、ポール・ハギス監督『サード・パーソン』(13)、ジョン・ウェルズ監督『二つ星の料理人』(15)、チャド・スタエルスキ監督『ジョン・ウィック:チャプター2』(17)、リサ・アズエロス監督『ダリダ〜あまい囁き〜』(16)、ヴァレリア・ゴリノ監督『幸せな感じ』(18/F)など。
キーラ
カシア・スムトゥニアク
Kasia Smutniak
1979年8月13日、ポーランド・ヴィエルコポルスカ県ピワ生まれ。ポーランドの美人コンテストで準優勝し17歳よりモデルを始める。ポーランド語、ロシア語、英語、イタリア語が堪能。イタリア映画「Al momento giusto」(00)で初の主演に抜擢され、女優業をスタート。アレッサンドロ・バローリ監督『ブラックバード・フォース』(03/DVD)に出演するなど、イタリアを中心に映画とテレビの両方で女優として活躍を続ける。主な出演作品は、イタリアン・ゴールデン・グローブ賞新人賞、ナストロ・ダルジェント賞最優秀女優賞を受賞した、ピーター・デル・モンティ監督「Nelle tue mani」(07)、レンツォ・マルチネリ監督『バルバロッサ帝国の野望』(09/DVD)、ピエール・モレル監督『パリより愛をこめて』(10)、カルロ・マッツァクラーティ監督『ラ・パッショーネ』(10/F)、デニス・ガンゼル監督『イヤー・オブ・ザ・スネーク第四の帝国』(12/F)、フェルザン・オズペテク監督『カプチーノはお熱いうちに』(14)、パオロ・ジェノヴェーゼ監督『おとなの事情』(16)、ルチャーノ・リガブエ監督『メイド・イン・イタリー』(18/F)など。
サンテイーノ
ファブリッツィオ・ベンティヴォリオ
Fabrizio Bentivoglio
1957年1月4日、イタリア・ミラノ生まれ。主な映画出演作品にフランコ・ブロジ・タヴィアーニ監督『作家マゾッホ愛の日々』(80)、マーティン・ドノヴァン監督『アパートメント・ゼロ』(88)、ガブリエーレ・サルヴァトレス監督『マラケシュ・エクスプレス』(88)、アレッサンドロ・ダラトリ監督『アメリカから来た男』(91)、テオ・アンゲロプロス監督『永遠と一日』(98)、マイク・フィッギス監督『HOTELホテル』(01)、ガブリエレ・ムッチーノ監督『リメンバー・ミー』(03/DVD)、カルロ・マッツァクラティ監督『まなざしの長さをはかって』(07/F)、フランチェスコ・ブルーニ監督『ブルーノのしあわせガイド』(11)、パオロ・ヴィルズィ監督『人間の値打ち』(13)などがある。
監督・脚本
パオロ・ソレンティーノ
PaoloSorrentino
1970年5月31日、イタリア・ナポリ生まれ。2001年、トニ・セルヴィッロを主演にした「L'uomoinpiù」で長編映画監督デビュー。この作品でイタリア映画ジャーナリスト協会賞新人監督賞受賞、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では新人監督賞と脚本賞にノミネートされた他、数多くの賞に輝いた。長編2作目となる『愛の果てへの旅』(04/F)がカンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品を果たし、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では作品、監督、脚本賞を含む5部門を受賞した。続く3作目の「L’amico di famiglia」(06)は、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品。4作目の『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』(08)は、ショーン・ペンが審査員長を務めた同映画祭で審査員賞に輝き、ダヴィット・ディ・ドナテッロ賞では7部門を獲得。2011年、そのショーン・ペンを主演に初めて英語で撮った『きっとここが帰る場所』でカンヌ国際映画祭エキュメニカル審査員賞、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では脚本賞など6部門を受賞。第5作目『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(13)もカンヌ国際映画祭コンペティション部門出品、第86回アカデミー賞®外国語映画賞を始め、ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞など主要な映画賞にも多数輝いた。英語作品2作目となる『グランドフィナーレ』(15)もカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、これで長編デビュー作から6作品連続でのカンヌ出品となった。『グランドフィナーレ』は、ヨーロッパ映画賞作品賞、監督賞、主演男優賞、名誉賞の4部門に輝き、アカデミー賞®主題歌賞ノミネートのほか、各国主要映画賞13部門受賞、44部門にノミネートされるなど映画賞を席巻した。2016年にはジュード・ロウ、ダイアン・キートン、シルヴィオ・オルランドが出演したローマ教皇をモチーフにした初のテレビシリーズ『ヤング・ホープ美しき異端児』(DVD)を手掛けた。
共同脚本
ウンベルト・コンタレッロ
Umberto Contarello
1958年7月13日イタリア・ヴェネト州パドヴァ生まれ。主な共同脚本作品に、ガブリエレ・サルヴァトレス監督『マラケシュ・エクスプレス』(88)、ジュゼッペ・ピッチョーニ監督『ぼくの瞳の光』(01)、ベルナルド・ベルトルッチ監督『孤独な天使たち』(12)、フランチェスカ・アルキブージ監督『ハートの問題』(09/F)などがある。ソレンティーノ監督作品では、『きっとここが帰る場所』(11)、『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(13)で共同脚本を手掛け、『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』(08)には俳優として出演している。
撮影
ルカ・ビガッツィ
Luca Bigazzi
1958年、イタリア・ミラノ生まれ。『愛の果てへの旅』(04/F)、『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』(08)、『きっとここが帰る場所』(11)、『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(13)、『グランドフィナーレ』(15)など、パオロ・ソレンティーノ監督とのタッグは多数。その他の作品ではジャンニ・アメリオ監督『家の鍵』(04)『ナポリの隣人』(17)、アッバス・キアロスタミ監督『トスカーナの贋作』(10)、アンドレア・セグレ監督『ある海辺の詩人〜小さなヴェニスで〜』(11)、ルカ・ルチーニ監督『ミラノ・スカラ座魅惑の神殿』(15)、パオロ・ヴィルズィ監督『ロング,ロングバケーション』(17)、イヴァン・コトロネーオ監督『最初で最後のキス』(16)、アントニオ・ピアッツァ監督『シシリアン・ゴースト・ストーリー』(17)などがある。
編集
クリスティアーノ・トラヴァリョーリ
Cristiano Travaglioli A.M.C.
1968年生まれ。パオロ・ソレンティーノ監督とは短編「La notte lunga」(01)で初めてタッグを組み、『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』(08)以降の全ての作品を担当。『グランドフィナーレ』(15)ではイタリア映画ジャーナリスト協会賞を受賞した。他にはフランチェスコ・ムンズィ監督『黒の魂』(14/F)、アントニオ・ピアッツァ監督『シシリアン・ゴーストストーリー』(17)の編集を手掛けた。
美術
ステファニア・セラ
Stefania Cella
主な作品に、ニック・カサヴェテス監督『ジョンQ最後の決断』(02)、フランク・カルフン監督『マニアック』(12)、スコット・クーパー監督、ジョニー・デップ、ジョエル・エドガートン、ベネディクト・カンバーバッチ共演『ブラック・スキャンダル』(15)、アレクサンダー・ペイン監督、マット・デイモン主演『ダウンサイズ』(17)など。ソレンティーノ作品では『きっと ここが帰る場所』(11)、『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(13)を手掛けた。
衣装
カルロ・ポッジョーリ
Carlo Poggioli A.S.C.
テリー・ギリアム監督『バロン』(88)、フェデリコ・フェリーニ監督『ボイス・オブ・ムーン』(90)、マーティン・スコセッシ監督『エイジ・オブ・イノセンス』(93)等で経験を積み、またアンソニー・ミンゲラ監督『イングリッシュ・ペイシェント』(96)『リプリー』(99)でも助手、共同デザイナーとして携わった。同監督のアカデミー賞®6部門ノミネート作『コールドマウンテン』(03)で衣装を担当し、英国アカデミー賞にノミネートされ、2007年のフランソワ・ジラール監督『シルク』では、黒澤和子と共にジニー賞を受賞した。その他の主な作品に、テリー・ギリアム監督『ブラザーズ・グリム』(05)『ゼロの未来』(13)、ジェームズ・マクティーグ監督『推理作家ポー最期の5日間』(12)、ティムール・ベクマンベトフ監督『リンカーン/秘密の書』(12)ニール・バーガー監督『ダイバージェント』(14)など。ソレンティーノ作品は本作の他に『グランドフィナーレ』(15)を手掛けた。
ヘア・デザイナー
アルド・シニョレッティ
Aldo Signoretti
手掛けた主な作品に、『ロミオ&ジュリエット』(96)、『ムーランルージュ』(01)、『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02)、『カポーティ』(05)、『アポカリプト』(06)など多数。ソレンティーノ監督作品はほかに『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』(08)、『グランドフィナーレ』(15)などがあり、本作ではダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞最優秀ヘアデザイン賞を受賞した。『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』『アポカリプト』『ムーランルージュ』ではアカデミー賞最優秀メイクアップ賞にノミネートされ、他にもプライムタイム・エミー賞、英国アカデミー賞、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞など、数多くの受賞とノミネートを果たしている。
製作
インディゴ・フィルム
Indigo Film
パオロ・ソレンティーノの初長編監督作「L'uomo in più」(01)を製作して以降、ソレンティーノ作品は『愛の果てへの旅』(04/F)、「L'amico di famiglia」(06)、『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』(08/共同製作)、『グレート・ビューティー/追憶のローマ』『グランドフィナーレ』を製作している。そのほかの主な製作作品に、アンドレア・モライヨーリ監督『湖のほとりで』(07)『至宝ある巨大企業の犯罪』(11/DVD)、ジュゼッペ・カポトンディ監督『時の重なる女』(09/F)、リッカルド・ミラーニ監督『ようこそ、大統領!』(13/F)、ガブリエレ・サルヴァトス監督『インビジブル・スクワッド悪の部隊と光の戦士』(14/DVD)、ピエロ・メッシーナ監督『待つ女たち』(15/F)、マリア・ソーレ・トニャッツィ監督『私と彼女』(15/F)、イヴァン・コトロネーオ監督『最初で最後のキス』(16)、ファビオ・グラッサドニア&アントニオ・ピアッツァ監督『シシリアン・ゴースト・ストーリー』(17)など多数。