ナワリヌイ
- 2022年6月17日公開
原題:NAVALNY
2022年/アメリカ/ロシア語、英語/98分/G
©2022 Cable News Network, Inc. A WarnerMedia Company All Rights Reserved. Country of first publication United States of America.
アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞 受賞!
プーチンが最も恐れた男――
ロシア政府の暗部に切り込む、緊迫のドキュメンタリー!
ロシアの弁護士で政治活動家のアレクセイ・ナワリヌイは、インターネット上でのプーチン政権への批判で国内外の注目を集め、若者を中心とした反体制派から熱烈な支持を寄せられるカリスマだ。
タイム誌の2012年版「世界で最も影響力のある100人」にも選出されたナワリヌイは、自らも政党を結成し、モスクワ市長選に出馬し大健闘。やがて政権の最大の敵となった彼は、不当な逮捕を繰り返され、徐々に見えない巨大な力に追い詰められてゆく。
そして2020年8月、彼は移動中の飛行機内で毒物によって昏睡状態に陥った。機体は急遽緊急着陸し、搬送された病院でもナワリヌイは意識不明となっていたが、やがて病院側の反対を振り切ってドイツの病院へ移送され、そこで奇跡的に回復を遂げた。様々な憶測が飛び交う中、体調が戻り始めた彼は、自ら調査チームを結成。自分に毒を盛ったのは一体何者なのか?暗殺未遂事件の影に潜む勢力を、信じられない手法を用いて暴いていくのだった…。
監督は、2019年トロント国際映画祭にて『ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった』がカナダのドキュメンタリー映画として初めてオープニング上映され絶賛を集めた、ビジュアルアーティストとしても活躍するダニエル・ロアー。暗殺未遂事件の直後からナワリヌイや家族、調査チームに密着し、本作を極秘裏に製作した。事件の背後に何があったのか、そしてその後ナワリヌイがどんな手段を用いて自分を抹殺しようとした力を暴いていくのか。その全てをカメラは克明に記録していた。
本年度サンダンス映画祭にてシークレット作品として上映され、あまりに衝撃的な内容で世界的な話題を集め観客賞とフェスティバル・フェイバリット賞をW受賞したドキュメンタリー映画『ナワリヌイ』。全米ではワーナー・ブラザース他が劇場公開、ヨーロッパ各地でも6月以降に上映が決定するなど大きな注目を浴び、早くも来年のオスカーへの期待も高まっている。5/9現在、全米批評サイト・ロッテントマトでは100%フレッシュという驚異の高評価を獲得している。
連日ロシアによるウクライナ侵攻の惨状が世界中で報じられる一方、戦争反対の立場を表明したロシアの国内メディアは政府の圧力により次々と活動停止に追い込まれている。政府に抗議の声を上げることがいかに危険かというアクチュアルな実態に切り込んでいく本作は、ナワリヌイを支持して抗議デモに参加する市民の姿も映し出し、ロシア国内にも平和と正義を求め行動を起こす人々が確かにいるのだということを我々に訴えかける。ナワリヌイは本作中で、「もし私が殺されることになったら、それは私達がそれほど彼らにとって脅威だということだ。諦めてはならない」とメッセージを発している。まるでスパイ映画を観ているかのようなスリリングで予測もつかない展開の連続。強大な権威主義国家に立ち向かう闘いを捉えた、絶対に今観るべきドキュメンタリーだ。


















COMMENT
ドキュメンタリーで、ハリウッドやネットフリックスのドラマを上回る、ここまで息詰まる緊迫感あるサスペンスフルな作品が作れるなんて驚愕の一言。
が、ああ、ニッポン国にも、ナワリヌイのように故国を自由の国にしたい、と命をかけて闘ってくれるリーダーが欲しいなあ、と溜息混じりだった。
原一男(映画監督)
とにかく、世界中の多くの人に観て欲しい。
今、現実に起きていることに眼を瞑ってはいけない。
抑圧に慣れてはいけない。
恐怖に麻痺してはいけない。
見えないところで闘っている人たちがいる。
何よりも、ナワリヌイの言葉を刻んで欲しい。
「決して諦めるな。行動をやめるな」。
小島秀夫(ゲームクリエイター)
市民が良識的で健全でも、体制は腐敗する。
権力者がどれほど非道な暴力をふるっても、市民は臆せずに抗う。
ロシアはそういう国だ。
それが『革命を起こせる国』の条件なのかも知れない。
だとすると、次に革命が起きるとしたらロシアかも知れないと思った。
内田樹(神戸女学院大学名誉教)
面白い。衝撃を受けた。
手に汗握る。予想をはるかに超えた。
……どのフレーズでもいい。すべて当てはまる。
今だからこそ観られるべき映画。
世界が観るべき映画。もちろんあなたも。
森達也(映画監督、作家)
プーチン独裁への抵抗運動を描き、ナワリヌイ自身の危うさをも指摘する優れた映画。
ナワリヌイが暗殺犯たちを追い詰めるというエンターテインメント性は抜きん出ている。
逢坂冬馬(小説家)
結末は分かっているのに最後まで劇映画並みの緊張感があって、殺人未遂の犯人を突き止める辺りは実に痛快です。
Navalnyの名前を口にできないプーチンの情けない表情は一生忘れないと思います。
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
明晰な頭脳と大胆不敵な行動で強大な独裁者に挑む反体制活動家。
世紀の大スクープから一瞬たりとも目が離せない!
沼野恭子(東京外国語大学教授、ロシア文学者)
ナワリヌイ氏がロシアを相手にどうやって戦い続けたのか。
それを知るにつれて単なる名詞に過ぎなかった「ナワリヌイ」に血が通っていくのを感じた。
今の世界に必要なものが彼の言葉に込められている。
丸山ゴンザレス(ジャーナリスト)
ロシアという大きな主語では見落としてしまうが、当然ロシアには様々な人がいる。
ナワリヌイはその中でも特筆すべき勇敢で愉快な人物である。
ダースレイダー(ラッパー)
「何てこった!」登場人物と一緒に頭を抱えたシーンがヤバすぎる。
こんなの映画にしちゃっていいの??
古舘寛治(俳優)
嘘を覆うための無限の嘘。
データが辿り着いたプーチンの正体。
そうだ、ウクライナ侵攻の前に「ナワリヌイ」があった!
北丸雄二(ジャーナリスト・作家)
権力者は自分の意見を持つ人間を嫌がる。
だから言い続ける。そのシンプルな姿に打たれた。
武田砂鉄(ライター)