カード・カウンター
- 発売中
- 2023年11月17日DVD&Blu-ray
- 2023年6月16日公開
原題:The Card Counter
2021年/アメリカ・イギリス・中国・スウェーデン/英語/112 分/カラー/ビスタ/5.1ch/R-15
©2021 Focus Features. A Comcast Company.
『タクシードライバー』から45年、
シュレイダー×スコセッシが怒りに満ちた現代社会に再び撃つ、魂の銃弾。
『タクシードライバー』(76)、『レイジング・ブル』(80)など、これまでに数々の傑作を手掛けてきたポール・シュレイダーが監督・脚本を手掛け、盟友マーティン・スコセッシが製作総指揮を務めた最新作が『カード・カウンター』だ。元上等兵のウィリアム・テルは刑務所で服役した後、ギャンブラーとして出直そうとしている。しかし、彼は今も過去に犯した行為に心が苛まれている。孤立と絶望を断ち切り、愛と人とのつながりを手にした後でさえも。唯一の解決策は自らの過去に向き合うことだった…。
主人公ウィリアム・テルに『DUNE/デューン 砂の惑星』(21)、「ムーンナイト」(22)のオスカー・アイザック。ギャンブル・ブローカーのラ・リンダに人気番組「サタデー・ナイト・ライブ」で、アフリカ系アメリカ人として初めてホストを務めたティファニー・ハディッシュ。ウィリアムと疑似父子のような関係を結ぶ若者カークを『X-MEN:アポカリプス』(16)、『レディ・プレイヤー1』(18)のタイ・シェリダン。さらに物語のカギとなるウィリアムの元上司ジョン・ゴードを名優ウィレム・デフォーが演じ脇を固めている。
ロバート・デ・ニーロがトラヴィス・ビックルを演じた『タクシードライバー』や、イーサン・ホークが怒れるエルンスト・トラー神父を演じ、アカデミー賞ノミネートなど国内外から高い評価を得た前作『魂のゆくえ』(17)と同様に、本作でも怒りと罪の意識に苛まれる孤独な男の魂が描かれる。しかしながら、前作と比べてエンタメ性は格段にアップ。スコセッシの名作『カジノ』(95)を想起させる退廃的ながら魅惑的なカジノのプロダクションデザインの中で、徐々に追い詰められ復讐へと駆り立てられていく影を抱えた主人公を、オスカー・アイザックがミステリアスな雰囲気と色気たっぷりに演じ、復讐と贖罪の傑作スリラーに仕上がった。
本作は2021年末の多くの批評家のベストリストにも選出され、特にタイム誌がアイザックの演技をその年のトップ10に挙げたほか、ニューヨーカー誌、インディワイヤー誌、カイエ・デュ・シネマ誌もベストリストにセレクトした。















COMMENT
たとえそのルールがわからなくとも、ポーカーやブラックジャックのシーンはスタイリッシュで魅力的。
ほの暗くシャープでザ・ノワールな画面に満ちる緊張感と、そこに佇む虚無をまとったアンニュイなオスカー・アイザックの静の演技の凄みと、こぼれるような色気といったら。
ラストシーンには人が人と共に生きること、愛そのものを肯定する姿勢を感じた。
※週刊SPA!『宇垣美里の沼落ちシネマ』より抜粋
宇垣美里(フリーアナウンサー・女優)
WSOPの協力のもと、邦訳された過去のどの映画よりもポーカートーナメントが生々しく描かれています
※『WSOP:World Series of Poker(ワールドシリーズオブポーカー)の略称。
1970年から開催されている世界最大のポーカートーナメント)
木原直哉(プロポーカープレーヤー)
シュレイダーとスコセッシは47年前、『タクシードライバー』で観客に突きつけた。
「おまえらも怒れ!もっと怒れ!」
そして2023年には問う。「おまえらに、おれの怒りを見届けられるか?」
われわれ現代人は、賢しらに激情を遠ざけてきた。怒れる人びとを冷笑した。
だが正しかったのはシュレイダーとスコセッシだと、いまならわかる。
彼らが突きつける怒りは、同時に痛いほどの祈りなのだ。
櫛木理宇(作家)
世界の警察官を自認して強大な権力をほしいままにしているアメリカという超大国の中で、
知識人たらんとするポール・シュレイダーの苦悩、悲哀を、スリリングでかつ重厚、
重層に描いてみせた技に、私は激しいジェラシーを感じずにはいられなかった。
原 一男(映画監督)
戦争の十字架を背負った孤独な男、贖罪の殴り込み!
待ってました!これぞポール・シュレイダーの十八番!
町山智浩(映画評論家)
重い過去に囚われながら淡々とポーカーに向かう主人公の胆力に圧倒される。人間の深淵に触れる作品だ。
森内俊之(将棋棋士)